ピアサポーター自身の心のケア
心のケアを考えるとき、しばしばロス(loss=喪失)とグリーフ(grief=悲嘆)とがセットになってテーマになります。小児がんによる子どもとの死別(ロス)は辛い出来事にそれまでの記憶と喪失している現在への思いがまとわりついた超ヘビー級のストレッサー(グリーフ)といえます。
そういった相談者に向き合うピアサポーター自身の心のケアは、自分のためだけではなく、良質なサポートを持続可能な状態で提供するためには不可欠の条件です。
相談対応では頭脳も使えば気も遣います。お金も気も遣えば減ります。疲弊しないためには無駄遣いしない上手な気の遣い方を心がけることです。
無駄遣いしないためにはコツがあります。また、「ピアサポートの実際」でお示しした“ゴジラはリスさ”は便利な道具としてピアサポーター自身にも使いまわすことができます。
困難な闘病という挑戦も、自らの看病や見送りの体験を抱えつつ他の家族を支えるという挑戦も、あきらめず力を尽くす生き方は讃えられるべきものです。皆さんの努力に心から敬意を表し、讃えたいと思います。