ピアサポーターになる前に

ピア(peer)は仲間、サポーター(supporter)は支援者。カタカナ言葉ですが日本に昔からある「お互い様」の精神に見られる助け合いの活動です。ピアサポーターは相談活動、情報提供、家族支援活動の3つの活動を通して、経験者としての知恵の提供を期待されている社会的な存在です。いまピアサポーターの活躍はますます期待されるようになっています。
小児がんピアサポーター

ピアサポーターに期待されること

これまで患者さんやその家族の助け合いは院内での知り合い同士が主で、特に小児がんの子どもとご家族が知り合うには人数が少なすぎ交流範囲が限られました。そのためより深刻で医学的な問題は専門家(医師)に相談するのが一番といわれていたのですが、その結果それらの相談のやりとりは病院の中で完結し外に向けて広がることはなかったのでしょう。
ところが最近の治療技術の躍進により、多くの子供が助かり社会に戻っていくようになると、ご家族は医学的な問題以外にも教育や生活などさまざまな困難に直面するようになりました。すでに退院した子どもやご家族は誰に相談すれば良いかもわからなくなります。そこで役に立ったのが実際に体験した経験者の知恵でした。
経験者の知恵の共有はインターネットの普及により加速され、また多くの子供が助かるということは経験者同士が広く話し合うという風土の醸成にもつながりました。
経験者の知恵はピアサポーターを通して社会の財産として蓄積されていくことが重要です。そうしてみるとピアサポーターは単なる経験者にとどまるものではないのです。「ピアサポーターは『知恵ある好意』を意図的に発揮できないといけない」日本教育カウンセラー協会会長國分康孝先生の言葉です。
ピアサポーターによる相談は、ピアサポーターが自分の体験談を話すことが優先される場ではなく、相談者の感情が共有される貴重な場です。ピアサポーターは「温かみ」と「純粋さ」を示しながら相談者の話を聞くことで、相手にピアサポートを受けて良かったと思ってもらえるのです。